1. [ささやかなカタチ展]より。

    工芸的な面と工学的な両方を合わせ持ち作品を展開している鉾井喬(ほこいたかし)さん。

    どういう事かと言いますと、彼は鳥人間コンテストに学校の代表で参加し、大学生活の三年間を鳥人間で飛ぶ為の必要なパーツ制作を行っていました。

    アートは自由気ままに手と頭をリンクさせて作品が生まれるイメージですが、飛ぶという事に関してその部品を作ることに必要なのはとても精密な、コンマ単位のイメージではない堅実な現実さなのです。ちょっとの歪みやズレで全体の負荷や風をうけるエネルギーに影響する世界。人が乗っているのですから何が怪我を招く可能性になるか分からない中の慎重に慎重なものづくり。

    と書くとちょっとシビアすぎる怖さを感じてしまいますが、当の本人はその時教わった様々な機械や工具を自分のモノとし、鳥人間で出会った風の魅力に惹かれ以来自然の中で風を動力に動く作品制作に着手しています。

    上写真はカフェの中庭を見て、その空間からインスパイアされたもの。風によって作品のフォルムが形成され、自然と人工の融合を試みた作品。

    でも最初の写真の刷り漆のお皿のように工芸的な仕事もとても大切にしている鉾井さん。現在、同じく風をテーマに5メートルの大作を制作中です。